支援事例
事例 株式会社タテイシ広美社 【経営戦略・人材育成】
支援テーマ:中期経営計画策定支援を通じた経営幹部人材の育成
■所在地:府中市 ■業種:看板製造業 ■資本金:1,000万円 ■売上:20億円 ■従業員:130名(パート70名含)
課題
従来の屋外看板からLEDビジョン、AI等次世代型デジタルサイネージ等の最新広告看板まで事業領域を拡大し、多角化に成功した一方で、組織拡大に伴い社長にマネジメント業務が集中しており、社長の右腕となる経営幹部人材の輩出が課題であった。
取組内容
実効性のある中期経営計画の策定に向けて、営業リーダーを経営幹部候補生に選定し、専門家の助言を受けながら以下の課題解決に取り組んだ
- ■営業・製造各セクションにおける従業員ヒアリングを行い、セクション別課題の社内共有および対策の検討
- ■経営幹部候補者(営業リーダー5名)が中心となり中期経営計画を策定
- ■中期経営計画を達成するための営業方針の見直し
- ■受注~取付工事における役割の明確化
- ■事業の急拡大に伴う各セクションのゆがみの整理
取組成果
-
売上が57%アップし、粗利率は5%改善
- ■営業リーダーが中心となり、改善を行った結果、他セクション(企画、設計、製造)との団結力の向上につながるな
- ど、組織基盤を強化できた。
- ■営業リーダーの意識が変わり、経営マネジメント業務の分業体制を構築できた
- ■営業方針が明確になったことで効率的に営業できるようになり、大口受注獲得や利益率の改善につながったことで、
- 事業の成長速度がさらに加速した。
支援対象企業の声(代表取締役 立石 良典)
営業リーダーが、目標達成に向けてどのように取り組み、どう行動すべきか、自ら考え、行動できるようになり、当初の期待以上の結果となりました。売上高・利益率ともに大きく改善していますが、現状に満足することなく、さらなる成長を目指し、中山間地域に所在する企業でも、全国の中堅企業と互角に戦えるということを示していきたいです。
事例 徳永製菓株式会社 【マーケティング】
支援テーマ:事業ブランド再構築と販売戦略見直しによるB to C向け商品の販売強化
■所在地:福山市 ■業種:食品製造業 ■資本金:3,000万円 ■売上:12.3億円 ■従業員:45名
課題
創業から150年以上受け継いできた豆菓子やナッツの製造技術・商品開発力を保有するものの、売上の約9割がOEM供給のため、製造メーカーとしての認知度が低いことと、社名「徳永製菓」と屋号「豆徳」の複数ブランドが混在し、統一されていないことが課題であった。また、直販ルートは店舗販売に依存しているため、コロナ禍で売上が減少しており、新たな販路構築が急務であった。
取組内容
自社分析や競合分析により、課題の整理や解決手段などについて専門家とテーマを設定し、課題解決に取り組んだ
- ■ブランドストーリー・ブランドコンセプトの明確化
- ■ターゲットの明確化と商品カテゴリの再設定
- ■カタログ・ECサイトリニューアルによる直販強化
取組成果
直販比率が11%⇒20%へ増加 売上が46%アップし、粗利率は2.8%改善
ブランドコンセプトが明確になり、店頭・カタログ・ECサイト各媒体による連携を意識した販売戦略に見直しを行った。その結果、販売チャネル間で相乗効果が生まれ、直販が増加したことで売上・利益の拡大につながった。
支援対象企業の声(代表取締役 上迫 豊)
l専門家の助言により、「ブランド」に対する考え方を改めるきっかけとなり、自社商品のブランドコンセプトが明確になりました。その結果、商品のこだわりやお客様の利用シーンを意識した情報発信が行えるようになり、直販の売上増加につながりました。組織の改善点についても助言いただき、従業員の意識が変わるなど組織活性化につながりました。直販のさらなる拡大や海外展開も視野に入れながら地域に愛される企業であり続けられるように成長していきたいです。
事例 ヤマトフーズ株式会社 【マーケティング】
支援テーマ:レモンの魅力を最大限に引き出し発信!「瀬戸内レモン農園」のブランディング
■所在地:広島市 ■業種:食品製造業 ■資本金:1,000万円
取組内容
- ■レモン関連商品の統一ブランド「瀬戸内レモン農園」のブランディング
- ■ブランドコンセプト作成・ブランドブック等の販売促進ツール作成
取組成果
「瀬戸内レモン農園」という統一ブランド確立により、単一商品でなくブランド全体としての発信が可能となったほか、ギフト商品開発を行った。瀬戸内レモン農園関連商品の売上が支援後約4.5倍に増加
支援対象企業の声(代表取締役社長 串山敬太)
弊社は、自社グループ農園でのレモン栽培から、レモンを使った商品の企画・開発、販売まで行っています。日本一の生産量を誇る広島レモンの素晴らしさを全国に広めたいとの想いから、弊社では初めてのレモンを使った商品の開発を行い、平成22年に発売したのが「レモスコ(辛味調味料)」です。「レモンを皮ごと丸ごと生かす」というコンセプトのもと商品づくりを行い、レモン関連商品を発信する統一ブランド「瀬戸内レモン農園」を立ち上げました。
チーム型支援では、専門家の的確なご指導のもと、ブランドを発信するツールが出来上がり、レモンといったら「瀬戸内レモン農園」と認知してもらえるような取り組みへの整備ができました。お陰さまで弊社商品のお取扱いのある店舗にてコーナー展開も増えてきております。今後も「瀬戸内レモン農園」ブランドを確立し、広島レモンの持つ魅力を全国に発信していきたいと考えております。
事例 瀬戸内海印刷株式会社 【生産性向上・現場改善】
支援テーマ:製造原価に連動した生産性指標の見直しと原価回収の仕組み化による生産性向上
■所在地:広島市 ■業種:印刷業 ■資本金:4,800万円 ■売上:37.2億円 ■従業員:71名
課題
これまで独自で現場の生産性改善に取り組んできたが、改善努力が原価にどのくらい影響しているのか、定量化されていない。設定した管理指標に対して、改善の仕組み作りが不十分であった。
取組内容
業務プロセスにおける課題の整理や解決していくための進め方について、専門家とテーマを設定し、解決に向け取り組んだ。
- ■原価と連動した製造の管理指標の見直し
- ■新たな管理指標を基に、利益を出すための改善計画の策定と改善活動の実施
- ■データを活用した段取り改善及びまとめ生産、マルチスキル化、全員参加の5S改善と原価回収に向けた
- 仕組み作り
-
取組成果
生産性と設備稼働率が大幅に向上
- ■オフセット部門では生産性40%、設備稼働率25%アップし、
- グラビア部門では生産性30%、設備稼働率15%アップを達成した
- ■業務を数値管理化する仕組みができたことにより、現場リーダーが自部署での安定した黒字を目指した取り組みが可能
- となった
支援対象企業の声(代表取締役 大田 恒三)
社内の改善意識が高まり、社員の自発的な提案も出てくるようになりました。原価回収の仕組みができたことにより、現場リーダーのコスト意識が高まり、品質にも波及効果がありました。今後も継続的な改善を徹底するなど、より一層信頼されるものづくり企業を目指していきたいです。
事例 株式会社マテック 【生産性向上・現場改善】
支援テーマ:出来高管理の仕組み構築と多能工化による生産性向上
■所在地:広島市 ■業種:樹脂切削加工業 ■資本金:1,800万円 ■売上:6.9億円 ■従業員:45名
課題
生産能力を引き上げるため工場の移転と従業員の積極的な採用により、売上は順調に拡大している。しかし、従業員が移転前の3倍に増え、急激な組織拡大により管理体制の整備や人材育成が追い付いていない。工程内不適合が頻発するなど利益率が低下していた。
また社内に蓄積している設備稼働率や不適合データを収集しているが、改善活動に活用できていないため、データに基づく課題を洗い出しとムダのない生産体制の構築が課題であった。
取組内容
各工程からグループリーダーを選任し、自走化に向けて専門家の助言を受けながら課題解決に取り組んだ
- ■生産性・稼働率の見える化のための管理指標の導入
- ■全員参加の5S活動による改善意識の醸成
- ■技能習熟表を活用した多能工の育成
- ■工程内不適合の原因訴求と対策
取組成果
多能工化に成功し、設備稼働率が35%アップ
■稼働率の低かった機械の多台持ちを推進したことで、設備稼働率が35%UPし、残業時間の削減にもつながった。
■出来高が数値で管理できるようになったことで、目標達成に対する意識が強まり、社員自ら行動できるようになった。
支援対象企業の声(代表取締役 田村 昌巳)
実績が見えるようになったことで、社員の頑張りが数値で把握できるようになりました。リーダーが目標達成に向けた対策を考えられるようになり、大きな成果が得られました。また、習得すべき作業が明確になったことで技能習熟が進み、品質の向上につながりました。リーダーを中心に取り組みを継続しており、競争力を上げてさらに成長していきたいです。
事例 坂本デニム株式会社 【生産性向上・現場改善】
支援テーマ:細番手糸の染色加工における能率向上
■所在地:福山市 ■業種:デニム糸染色加工 ■資本金:9,500万円
取組内容
- ■ムダ・不備を見つける生産管理手法の導入による現行生産ラインの効率化・コストダウン
- ■「細番手糸のインディゴ染め」加工に関する生産管理システムの構築
取組成果
- ■日別順序計画を立て、作業者が各自の能率を確認することにより、作業者の意識改善、能率が向上支援後平均能率
- 約4割アップ。
- ■前後工程における不具合の”見える化”により、異常の状況や原因の把握ができるようになり、不具合改善のみならず、
- 人員バックアップ体制もスムーズに取れるようになった。
【主な工程】
- 整 経 約500本の糸をロープ状に巻き取る
- 染 色 弊社独自のロープ染色機で糸を染める
- 分 繊 染色で染めた糸を専用のビームに巻き取る
- 糊 付 分繊で巻き取った糸に糊を付ける
支援対象企業の声(代表取締役社長 坂本量一)
糸染色加工する細番手の多品種少ロット化が進む中、これまでの各作業者の技能に頼らざるを得ない感覚的な能率からの脱却が喫緊の課題となっていました。
チーム型支援を通じて、データの重要性を認識することにより、作業者が各自の能率を確認し合えるようになったことで、作業者の意識改善が向上し、異常原因の把握、工程間の連携や不具合情報等が全社で共有できるようになり、番手・糸の種類・素材にとらわれず生産計画が立てられるようになりました。
このように、今回支援を受けた一工程(分繊)での能率向上といったことが、前後の工程改善へ波及し、ひいては営業部門も含めた全社的生産性の向上と生産管理手法の進歩にまで至りました。
弊社にとりまして、大きなソフト面での基盤整備ができたと感謝しております。
弊社独自で開発した「エコ染色」(染料を洗浄する際、洗浄薬品や温水を使わないことで素材の負荷を低減し、コストも削減)を通じて、品質の良いジャパンデニムのブランド力を世界へ発信できるよう更なる努力を続けて参ります。